3つの時代の軌跡を辿って見よう@別海町・奥行地区

令和4年9月30日

駅逓所、国鉄駅、簡易軌道駅の3つの時代の「駅」が並べる別海町奥行地区には、トロッコ乗車、乗馬体験とガイドツアーを通じて交通歴史遺産を巡るイベントが10月9日に開催

場所

旧奥行臼駅逓所

期間

10月9日

奥行臼駅逓

写真提供: 戸田博史さん

別海町南部に位置する奥行地区(旧・奥行臼)は、古くから交通の要所にあたり、周辺地域の開拓と近代化に欠かせない役割を担ってきました。

明治43年、人口希薄で交通不便な辺地の開拓の本格化を図るため、宿泊、人馬継立と郵便などの業務を扱う「奥行臼駅逓」が設置されました。人足または馬に頼る制度は本州で明治5年に廃止しましたが、北海道独自の駅逓制度は開拓の進展に合わせて開設ラッシュを迎え、ピーク時には道内に約六百数十カ所がおかれました。

開拓が進んでくると、鉄道開通が各地で見られるようになり、昭和8年に国鉄標津線が開通し、奥行臼に駅が設けられました。駅逓所の役割が終わりましたが、奥行臼は地域の交通拠点としての地位を変わらないので、旧駅逓所は数十年間に旅館の建物として活用され、更に昭和38年には、奥行臼駅で標津線と接続する形で、簡易軌道「別海村営軌道風蓮線」が開業し、駅逓所、国鉄駅、簡易軌道駅の3つの時代の「駅」が並べる珍しい景観となりました。

モータリゼーションの進展で簡易軌道駅は昭和46年、国鉄駅はJRへの移行後、平成元年に幕を閉じましたが、その足跡はきちんと残されており、国の史跡に指定されている旧奥行臼駅逓所と開通当初の姿を留めるJR奥行臼駅、島式ホーム、詰所や石炭小屋はもちろん、別海町は撤去されていたレールを新たに敷設するなど、路線廃止以前に近い形で復元し、現在静態保存されている簡易軌道の車両を実際に動かせるよう整備し、動態保存して乗車体験ができる施設「奥行臼史跡公園」の構想を発表され、北海道新幹線開業と同時期に完成することを目指します。

道東の保存鉄道の新名所の開業までまだ時間がありますが、別海町教育委員会・別海町グリーンツーリズムネットワークは10月9日(日)に交通歴史遺産を巡る二つのイベント「旧標津線フットパスツアー」と「奥行臼散策デー」が開催します。「旧標津線フットパスツアー」の申込期限は10月5日までに延長しましたので、根室・釧路管内に在住する興味がある方はお早めに。

奥行臼散策デーについて

10月9日(日)
午前10時~午後2時
〒086-0213
北海道野付郡別海町奥行15-12
旧奥行臼駅逓所
根室交通【中標津空港線・中標津線】
別海町生活バス【上風連線】
奥行バス停下車

駐車場あり
トロッコ乗車体験
旧奥行臼駅の線路を利用して、トロッコ乗車体験を行います
乗馬体験
駅逓所前広場で乗馬体験を行います。馬とふれあうコーナーもあります
別海音頭・野付音頭披露
別海町歴史文化遺産「別海音頭」と「野付音頭」を、別海音頭保存会有志が披露します。午前10時と午後1時に行います
手作りヨーグルトの販売
別海高校農業クラブが手作りしたヨーグルトなどを販売します(なくなり次第終了)
軽食無料提供
甘酒、コーヒー、クラッカー、別海牛乳、別海コーヒー牛乳などを無料で提供します(なくなり次第終了)
奥行地区文化財見どころツアー
旧奥行臼駅逓所、旧国鉄奥行臼駅、旧村営軌道風蓮線奥行臼停留所の見どころを紹介しながらガイド付きのツアーを行います。午後1時15分開始です。駅逓所前にお集まりください
奥行臼駅逓

奥行臼散策デーのウェブページ

奥行臼散策デーの詳しくは別海町のウェブページをご覧ください

旧標津線フットパスツアーのチラシ

国鉄標津線

旧標津線フットパスツアーのウェブページ

旧標津線フットパスツアーの申込先は別海町観光協会のウェブページをご覧ください

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今回の写真と資料提供は戸田博史さんです、ありがとうございました。

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